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助産師妊婦が妊婦健診の検査項目をまとめる【『産婦人科診療ガイドライン産科編』参照】

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妊娠すると、妊婦健康診査(妊婦検診)が始まります。

助産師であり妊婦でもある私が、妊婦検診の検査項目をまとめます。

1.妊婦健診の流れ

①初診から妊娠28週(妊娠8か月)まで

4週に1回、健診をします。

②妊娠28週(妊娠8か月)から妊娠36週(妊娠10か月)まで

2週に1回、健診をします。

③妊娠36週(妊娠10か月)から出産まで

1週に1回、健診をします。

参考文献:産婦人科診療ガイドライン産科編2020

p1 CQ001特にリスクのない胎児妊婦の妊婦健康診査(妊婦健診)は?

2.必須の健診項目

①体重

BMIからの適切な体重増加を確認します。

増えなさすぎ、増えすぎで赤ちゃんの健康にもつながるため、毎回体重測定を行います。

服込みでの体重測定なので、毎回同じような服が良いでしょう。

②血圧

血圧が高くなりすぎてないかを確認します。

通常は妊娠で血圧が若干低くなる傾向があります。

しかし、血圧が上がっていく方もいます。

140/90mmHg以上になると、妊娠高血圧症候群と診断されます。

血圧が高くなると、赤ちゃんの血流にも影響がでます。

胎盤の形成が血圧に影響していると言われています。

むくみや腎臓の機能の低下、さらなる血圧上昇がみられると、重症になります。

こういった病態を早期に発見、治療していくために、毎回血圧測定を行います。

臨床で働いていたとき、体重増加が大きすぎる場合やBMIが高めの方も、妊娠後期になるにつれて、血圧が上がる傾向があると感じました。

③子宮底長

子宮の大きさを測定します。

母子手帳に項目はありますが、検査をしない病院やクリニックもあります。

④腹囲

母子手帳に項目はありますが、検査をしない病院やクリニックもあります。

子宮底長より個人差が大きいです。

⑤浮腫

むくみです。

すねの当たりを押して、皮膚の戻りが遅いと、浮腫+となります。

程度によって、2+、3+となります。

妊娠後期には浮腫が生じますが、妊娠高血圧症候群では、浮腫が顕著にあらわれます。

また、産後も疲労や循環が滞ることにより、浮腫が増強します。

⑥タンパク尿

毎回尿検査があります。

タンパク尿も、妊娠高血圧症候群の指標になります。

タンパク尿2+以上になると、腎臓の機能が低下している可能性があります。

疲労や低栄養でもタンパク尿が出るため、総合的に判断します。

参考文献:産婦人科診療ガイドライン産科編2020

p168 CQ309-1妊婦健診において収縮期血圧≧140かつ/または拡張期血圧≧90mmHgや尿蛋白陽性(≧1+)を認めたら?

⑦尿糖

尿に糖が出ているかどうかの指標です。

妊娠糖尿病でも尿糖が出ますが、甘いものを食べた後や食事後2時間以内も尿糖が出る傾向があります。

初期の検査で明らかな高血糖の場合には、糖尿病の管理が始まります。

また、妊娠中期の検査で、甘い炭酸ジュースを飲んで血糖の検査を行う糖代謝検査が行われます。

値が高いと、糖代謝の再検査が行われ、それでも引っかかると妊娠糖尿病の診断がされます。

血糖測定やインスリン投与を行うこともあります。

高血糖状態が続くと巨大児が産まれたり、出産後の赤ちゃんの状態に影響を及ぼしたりする可能性があるため、適切な血糖コントロールが必要になります。

参考文献:産婦人科診療ガイドライン産科編2020

p22 CQ005-1妊婦の糖代謝異常スクリーニングと診断のための検査は?

p25 CQ005-2 妊娠糖尿病(GDM),妊娠中の明らかな糖尿病,ならびに糖尿病(DM)合併妊婦の管理・分娩は?

次回は、血液検査やほかの検査項目について、まとめます。